こんにちは。
今回はTOEICスコア別対策の第2回です。
第1回の記事で目標スコア500~600点台向けの方の対策を紹介しているのでこちらもご覧ください。
このスコアのレベル
TOEIC受験者の中で上位10-20%程度にあたるのがこのスコア帯になります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
このスコア帯に到達できれば対外的に英語ができると言えるスコアなのではないかと思います。
私自身、このスコア帯から長い間抜けられませんでしたが社内での英文メールでのやり取り等英語のスクリプトを読むのもストレスなく可能になると思います。(ただ、英語会議でのやりとりは大枠でしか聞き取ることができませんでした。)
このスコアに到達時の私の英語力
私がこのスコア帯に初めて到達したのは大学院1年生の頃です。
期間でいうと4年になりますが、TOEICの受験は英語が必修だった大学1,2年の年2回程度ですので、回数でいうと10回も受験していません。また、このスコア帯と書きましたが、大学2年の頃の695点から810点にスコアが伸びたので700点台を経ずに800点台に到達しました。(社会人になってからは700点台で停滞したのですが、、、)
就活で有利になるスコアとして800点を取得しようと考え、1か月の詰め込みで取得できました。
スコアで言えば100点以上伸びたことになりますが、当時の感覚としては800点になったからといって特別英語ができる感覚になったわけではなく、600点台の時から何も変わりませんでした。
単純にTOEICのスコアが800点台になったという事実があるだけです。
逆に言えば、英語が特別できるという感覚がなくとも、このスコア帯の取得は可能と考えています。
就活、転職にインパクトのあるスコアだと思いますので、600点台に到達した方はせっかくなのでこのスコアを目指してみると良いと思います。
対策(学習編)
現時点のスコアが500~600点台で、ある程度英語の基礎があるということを前提でお話しさせていただきます。
現時点のスコアが500~600点台に到達していない方はいきなりこのスコア帯を目指すことは現実的でないと思います。目標到達まで一足飛びに考えるのではなく、現状と目標との距離を正しく認識しながら、今出来ることを段階を踏んで実施するというのが結局のところ目標への最短距離になると考えています。
このスコア帯を目指す方は、以下を意識して学習を進めると良いと思います。
- 苦手な項目を潰しこみ、全体的な英語力の底上げ
- 試験中に自分の実力を出し切ること
- 試験に臨むにあたり、時間配分等の戦略を細かく練る
1点ずつ詳細に説明します。
苦手な項目を潰しこみ、全体的な英語力の底上げ
500~600点台に向けた記事では、勉強法として「TOEIC専用の勉強以前に、中学1年~高校3年の間に学ぶ英語の基礎を総復習すること」と説明しました。
700~800点台を目指すにあたっては、英語の基礎を抑えているだけでは到達は難しく、より難易度の高い問題、TOEICに頻出の問題等を満遍なく学習する必要があります。
まずはPart毎に自分の苦手な領域を認識しているのであれば、そのPartを集中的に学習し苦手分野を克服するのがスコアアップに繋がりやすいです。
試験中に自分の実力を出し切ること
このスコア帯を目指している方であれば、リスニングであれば「解答の選択肢を2つまで絞れたのに最後をよく聞き取れず結局どちらか判断できない」、リーディングであれば「あと10分あれば最後まで解ききれたのに」という壁にほぼ確実にぶつかります。
解答を絞り切れないことも、時間内に解ききれないことも含め実力だと言えばそれまでですが、リスニングを何回も聞き直せるのであれば解答できる、リーディングを時間無制限で取り組めるのであれば解答できるということは、試験中にも解答できるだけの素地、ポテンシャルはあるということだと思います。
そのために、普段の学習においても実際の試験の時間配分を意識しながら取り組むと良いと思います。
試験に臨むにあたり、時間配分等の戦略を細かく練る
2つ目に説明した内容とも重複しますが、実際の試験をイメージし、どのPartにどの程度の時間配分で臨むのかということであったり、このような問題に直面したら迷わずに捨てる、等の細かい戦略を練り、学習に取り組むと良いと思います。
私のケースですと、リスニングであれば「Part3,4の設問の先読みをしっかり時間かけて実施する」ということを意識していましたので、前の設問でつまずいて時間がかかりそうという見込みであれば迷わず適当に塗りつぶして先読みに移っていました。
前の設問に時間をかけていれば前の設問はもしかしたら正答率があがるかもしれませんが、そちらに時間をかけたことにより次の設問3問落とすリスクが高まります。1問を捨てることにより次の設問の正答率を高めることを意識しました。
リーディングであれば、Part6の文挿入問題に苦手意識があったので、一目見て時間がかかりそうだと判断すれば適当に塗りつぶして次の設問に移っていました。後は全般を通して、少し考えて難しそうだと判断した際には同様の対応を実施していました。
他の記事でも説明しているので繰り返しとなりますが、TOEICのリーディングは最後の問題ほど難易度が高まるような問題設定ではないため、時間切れとなり回答できなかった問題の中にも難易度が低い問題が残っている可能性があります。
従って、少なくとも時間内に全ての設問に取り組むことが先決と考えています。
ただし、これは私の経験からの話になりますが、普段の学習から実際のTOEICの時間(2時間)を図っての学習は必ずしも必要ないと考えています。
リーディングで、例えばPart5に15分、Part6に10分、Part7に50分という時間設定をするのであれば、Part5を15分以内に解ききる練習、Part6を10分以内に解ききる練習のように隙間時間を見つけて時間内に取り組む学習を繰り返し実施すれば、結果的に全ての問題を時間内に解ききることができるようになります。(勿論、時間が許すのであればPart1からPart7まで通しで取り組むことでより実際の試験に近い状態に慣れることも必要かと思います。)
苦手な項目の潰しこみにはそのPartに特化した参考書であれば何でも良いと思いますが、ある程度苦手意識が克服出来たら模試形式の問題集に取り組むようにしましょう。
別記事でも勧めているabceedを使用した学習がおススメですが、abceedがなかった当時はとりあえず安くてたくさんの模試が収録されている以下のような参考書を使用していました。
私は公式問題集を使用したことがありません。
問題の傾向や難易度という観点では公式だけあって実践に近いのですが、2回分の割に値段が高いこと、解説が丁寧ではないことがネックだと思います。
対策(試験編)
試験の臨み方ですが、基本的に500~600点台向けの記事で説明した内容を抑えていることが前提となります。この記事では、それに加えて意識する必要がある項目について説明します。
リスニング
リスニング、リーディングで同じ点数で700~800点を達成しようとした場合、試験の難易度にもよりますが最低75%程度の正答率が必要になるでしょう。(一般的に、同じ正答率であればリスニングのほうが点数が高くなる傾向があります。)
20問程度は間違えてもこのスコア帯に到達できると割り切り、Part3,4であれば次の設問の先読みに時間を割いたほうがスコアアップに繋がります。
Part1,2については基本的に正答に繋がる部分を聞き取れていなければたとえ悩んだとしても正答にたどりつくのは難しいと思います。(勿論、消去法で正答率を限りなく高めることは必要ですが)
次の設問を聞き逃すことがないよう、迷ったら適当に塗って次の問題に備えるようにしましょう。
Part3,4については全ての放送を正しく聞き取れていなくても、全体感が掴めていれば正答にたどり着くことができます。
問題用紙に記載のある回答の選択肢が読み上げられている間に、次の設問の先読みを心掛けるようにしましょう。
初めのうちはQuestion+回答の選択肢全てに目を通すのは難しいと思うので、最低Question、余裕があれば回答の選択肢が短めのもの(職業、場所、時間のみが選択肢となっている回答)に絞って先読みをするだけで、正答率は飛躍的に高まります。
リーディング
リーディングは、とにかく悩む時間をなくし、最後の問題まで到達することを意識してください。
そのために、Part5が解き終わった時間、Part6の解き終わった時間のラップタイムが事前に練った作戦通りに進んでいるかを意識しながら解くと良いです。
70問自信を持って解いた問題+20問悩んだ問題+10問色塗りよりも70問自信を持って解いた問題+25問悩んだ問題+5問色塗りのほうが運任せとなる問題が少なくなる分、正答率が高まります。
私自身、最後まで問題に目を通すことを意識しただけでスコアが大きく伸びました。
そのためにも、問題を飛ばす基準のようなものを自分の中で予め決めておきそれに従って試験に臨めば、悩んだ際にも慌てることなく取り組めると思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
800点後半以上のスコア帯を目指すのであれば、リスニング、リーディングそれぞれ最低90%以上正答する必要がありますが、700~800点台のスコアを目指す方はそれぞれ20問程度は落としても問題ないため、どこを捨て、どこで取り切るかというのがポイントになります。
普段の学習、試験への臨み方次第で十分に達成可能なスコアだと思いますので、このスコアを目指している方は是非実践してみてください。
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